YASUROさんの日記。

日々の存在を残すため、記録に残す。いや、うん、ゲームとか色々書くよ。https://twitter.com/yasuro_

幸福に生きた,いや,幸福を分け与え続けたその先は。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

皆さんお久しぶりです。

何だかんだ2週間経ったんじゃないでしょうか。

あれこれありながらも生きてます。

 

最近は,友人と飲み会をして楽しい毎日を過ごしていました。

お財布はピンチだけどネ!!!

 

 

 

 

 

今回も長く書きそうなので,雑なOPはこの辺で。

 

今日は,このゲーム

 

 

 

サクラノ詩

 

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これがパケ絵

 

 

 

について考察をしていきたいと思います。

感想じゃないです。考察です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

なぜ考察なのか。

このゲームのストーリー性があまりにも深いからですね。

やり終えたあと放心したもの。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

10何年も延期してようやく発売された今作は萌えゲーアワード金賞をもとっています。

ライターてか企画がすかぢ氏ということで,よくよくケロQの「素晴らしき日々」と比較されるんですが。。。。。。

 

いや,これ比較するもんじゃないでしょ

 

ってのが感想ですね。(この話題だすこと自体NGやな)

 

 

 

 

 

 

 

 

似たようなものとしてはあかべぇの車輪とG線比べるみたいなもんよ。

これについてはおいおい話します。

 

 

 

 

 

 

前振りはこの辺で考察していきますかぁ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 以下ネタバレ

 

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まずおさらいから。

 

 

 

 

 

すかぢ氏の作品の前提として,伏線が多くて先の見えないのが特徴です。

今作はある程度プレイヤー側も予測出来る展開にはなっていました。

Ⅳ章以降は完全な一本道であり,特に圭が亡くなる所はフラグビンビンでしたね。

でもⅥ章みたいなことは予想してなかったなぁ。時間が飛ぶなんて。

 

 

 

 

 

 

 

 

あらすじみたいなのはwikiでも読んでくれやぁ(投

 

サクラノ詩 - Wikipedia

 

 

 

 

でもある程度雑感は置いてくね。

 

 

 

 

 

 

序章 O wende, wende Deinen Lauf Im Tale Blüht der Frühling auf!

 

 

 

 

この時点ですんごい伏線が張り巡らされてましたね。

フリッドマンとかあんなに関わってくるとは思わないもの。

最初の横顔カットだけじゃモブかぁ,って感じだもの。

 

 

 

稟ちゃんは最初から可愛かったなぁ。この子が一番好きだ,とこの時は思ってました

真琴は,最初のキマイラメイド姿が可愛かった。後ろにお団子二つが見えなかったからね。お団子は違和感よ。

 

 

 

 

 

 

 

で,OPの「櫻ノ詩」

 

www.youtube.com公式サイトから

 

 

 

 

これはねぇ。。。

すごい神曲だなぁ,と(語彙力皆無

何回聴いたか分からんぞ。

歌詞も全て終わった後に考えると深すぎる。是非FULLで聴いてみて欲しい。

ムービーも力入ってました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

I章 Frühlingsbeginn

 

 

 

 

 

 

美術部部員がどんどん揃って,草薙ハーレムが築かれていく話。

優実以外は皆直哉のこと好きだからね。

幼馴染に「なおくん」って呼ばれてるんだよ。うらやまけしからん。

でもこれが憎いとは思えんのだよ。最後までやるとさ。うん。

 

 

 

 

この章も伏線だらけです。

また,Ⅲ章分岐のための選択肢追加もあるので,どんどんストーリーが足されてって明らかになっていきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

II章 Abend

 

 

 

 

亘のことはただただサイコパス野郎だと思ってたけど,かっこいいんだわな,これが。

小牧と小沙智のその後の話も作って欲しいなぁ,と。

変態で,卒業後はAVの監督やらやってる野郎だけど,こいつはこいつで一種の天才なのかもしれないなぁ,と通して思いました。

直也の2年冬の絡みも個人的に好きだし。

 

 

 

 

 

皆で「櫻達の足跡」を作成し終えたここが,一番安心して読める山場であっただろう。

 

 

 

 

 

III章

 

 

Olympia

PicaPica

私は最初は真琴√のPicaPicaからしました。

どちらも大して面白くはないです。正直に言うとね。

いや,多分普通のゲームからしたら面白いんだよ。でも如何せんフラグのわりにハードルが高かった。

稟ちゃんはただただ淫乱の現実逃避の痛い女の子だし。

真琴は隠し持ってた才能すげー,ってなるけどそれだけだし。(なお,他の√では何事もない)

 

 

 

真琴√だけライターさん違うけどなんとかしてくれやぁ。。。。

 

 

 

 

大事なとこは空白にしていたと思います。吹ちゃん関係はびっくりしたけど。

 

千年桜の奇蹟っていうワードはこの時点では出てきません。

 

 

 

「もし仮に目覚めない夢があったとしたらそれは何でしょうか」

「目覚めない夢。それは現実と変わらないだろう。むしろ目覚めないのならば現実と言っても良いのかもしれない」

「目覚めるからこそ夢は夢であることが出来る」

「だから,あの日,桜が咲いた日から続いている現実は,もしかしたら目覚めによって夢に変わってしまうかもしれません」

「もしかしたら現実とは夢の続きかもしれません」

 

 

 

まぁこの世界自体が夢の話,リトバスみたいな感じかなぁ,と思ったけどミスリードでしたね。これは一つの現実でした。

胡蝶の夢,目覚めればそれは現実,目覚めなければそれは夢。

稟の状態のことを指していたようです。

 

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夢から覚める

 

とまぁ,考察をしながらここら辺は読んでました。

 

 

 

 

 

 

ZYPRESSEN

Marchen

 

 

 

里奈√と優実√

 

里奈と優実の過去の話,それに含まれる直哉の話は大事ですが,割愛。

 

問題は初めて出てきた千年桜の伝説と奇蹟について。

度々出てきた奇蹟というワード。

稟に奇蹟に奇蹟を上書きした,という意味が少し明かされます。

 

何故里奈と優実が伯奇伝説の夢を見たのか。伯奇は別にいるんですから。

それは優実が同性愛者であるがゆえに奇蹟を願っていたからでしょう。

絶対に叶わない恋。それを奇蹟によって叶える。

叶えたのがMarchen√

2人は,まぁ奇蹟に頼らず結ばれるわけですが。

結局,里奈は白い毒キノコと例えられているように持病持ちなんです。

ラストの終わり方からして,再発したんじゃないかなぁと匂わせるエンドですね。

 

ZYPRESSENでは奇蹟に頼るのをやめます。

里奈と直也は2人でめでたしめでたしなわけです。

大事なのは千年桜が想いによって開花すること。直哉は6年前に一回咲かせて(咲かした)いること。まぁ,伏線がまたいっぱいあるのです。

 

ZYPRESSENでは唯一直哉が芸術家として,里奈と二人で絵を描く未来が示されます。

あっていい,こんな未来。

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千年桜の奇蹟

 

 

 

 

 

 

 

 

A Nice Derangement of Epitaphs

 

 

ここで,夏目とは,草薙とは,中村とは,が明かされる。

また,雫の過去,健一郎が生きていた頃の出来事が全て明らかになる。

直哉が健一郎の遺産を放棄した理由,稟の能力の正体,櫻七相図に関してもこの章で明らかに。

 

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千年桜の奇蹟の上書き

 

 

 

 

この章から格段に面白くなるし,涙腺があかんことになります。

 

墓碑銘を刻んだ健一郎は何を思ったか。

6年間描かなかった(ちょっと違うけど)直哉はどんな気持ちで七相図を描いたか。

 

雫云々より,こっちの方が気になるし泣ける。

始めて健一郎のビジュアルが出たのもこの時だし,凄いいい男で目から塩水でたね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IV章 What is mind? No matter. What is matter? Never mind.

 

 

 

 

 

健一郎と水菜の過去の話。

中村水菜の正体と健一郎が駆け落ちするまで。

オランピアのモデルは水菜だった,って話。

 

まぁ,ここからは考察で。

 

 

 

 

 

 

 

V章 The Happy Prince and Other Tales

 

 

 

 

 

各ヒロイン√に向かわなかった直哉が歩んだ道が描かれた物語。

 

幸福の王子とは直也のことを指している。

序章で稟は直也のことを幸福の王子みたいといった。

直哉は違う,と言ったし,全然直哉身まで知らなかった自分もそうだとは思わなかった。

 

 

 

けど,ストーリーを読んでくと

稟のために,真琴のために,里奈のために,雫のために,その他の人々のために何かを与えて自分を犠牲にしていく様は幸福の王子のようだった。

 

 

 

 

では,小鳥は誰なのか。一緒に共にするのは。

それが圭であるように感じてならない。

 

 

 

 

 

 

 

 

VI章 「         」

 

 

 

櫻の森の下を歩む

 

 

 

まぁ,こっからが考察の本番なわけですよ。

つらつらと書いていきますよい。

 

 

 

 

 ・健一郎が言っていた健一郎と水菜の全てを話す人とは誰なのか

 

 

 Ⅳ章から。

 

 私はてっきり藍のことだと思ってました。

 しかし,直哉に話した描写が無く,全てを語ったのかどうかがさっぱり分からん。

 

 

 「直哉には,別の人間が話すさ。。。。」

 「あの娘が,俺と水菜の話を一番知っている。。。。

  いつの日か,あの娘が直哉には話す日が来るさ。。。。」

 

 あの日とはいつなのか。

 

 

 

 

・水菜の描写がもっと欲しい

 


 いらない人もいる?かもしれないが,何の病気でどのような最期だったか語られていない。元々病弱?だった設定等も私の記憶ではなかったので,そのあたりもおいおい藍が語ってくれるのでしょうか。


 また,健一郎の最初で最後の櫻「横たわる櫻」を描くに至った過程も是非とも描写して欲しい。軽くは触れているが,軽くで済ませられる話ではないと思うの。

 

 

 

 

 

・圭が事故にあった際の描写,その後の描写があまりにも少なすぎる。

 

 これはやった誰もが思ったことだろう。

 あえて語らない,描写していないような気がしてならない。

 直哉の時が経つほど何も考えていないことを表す描写なのか。


 雫の力が稟に戻った。圭がなくなったショックで放心状態になり,伯奇の力,奇蹟の力が弱まり手放した,とあった。
 それを事実だとする。
 しかし,手放した後稟は圭の死を悲しむ間もなく,すぐに絵を描き出して賞を取った。
 これには何かしらの意図しか感じられない。
 事故後,千年桜の奇跡により,圭と稟が邂逅
 圭と直哉の夢である「二人の天才が切磋琢磨し,美術界を牽引する」
 ことのために稟が一足先に向かって引っ張っているように考える。

 

 

 稟の中に圭はいるのか,それは時が経って,稟の傍に雫がいることも関係しているのか。全てが謎だが,全てが一つの答えへ繋がっているように思える。

 


 
 稟は一度母親が,何もかもが見えなくなっていたのを直哉と少し重ねているかもしれない。大事な人を失うこと。それを取り返すことを担っているのが稟なのかもしれない。稟は能力が返されると同時に記憶が戻っている。何があって,何を直哉が稟にしてきたか。圭の想いが稟に宿っているとしたら,直哉に何をして欲しいのか。
 

 

 

 5章の最後で稟と美と神様について問答するシーンがある。

 

 

 稟の神様は強い神様。直哉の神様は弱い神様。

 稟の神様は,自分の美が正しいと信じて,それが一番だと描く神様

 直哉の神様は人の評価によって,価値,強さが変わる周囲に合わせた神様

 

 稟の神様は絶対1だと1に最も近い神様

 直哉の神様は0にでも1にでもなりうる神様

 

 

 

 二つは比較されておりとても面白い。

 稟はこの才能を持っていた子どもの頃から,直哉には絵のことは教えないようにしていた。

 何故なら互いに違う神様を持っているが故に飲み込まれてしまうから。

 強い神様は自分が信じるがため,常に強い神様で居続けられる。

 他者の力が自分よりも強いと認めてしまった時,それは強い神様で居られなくなるから。

 「櫻の芸術家」はそんな魅力を持っていた。

 

 

 

 

 

 

・幸福を飲む

 

 

 

 Ⅳ章で健一郎は幸福を飲むための話として,健一郎と水菜の過去を語った。

 これは,直哉の絵に墓碑銘を刻んだあとのことである。

 

 

 

 この話は語った後に日本の裏で買ったという酒を空けて少し飲んだらしい。

 この酒は若田を通して,直哉に渡る。

 直哉はこの酒を圭の葬式の夜,狂ったように飲み干す。

 

 

 

 若田にはこの酒は幸福な日を見つけて飲むように言われていた。

 健一郎にとって,幸福な日とは,墓碑銘を刻んだ日。

 直哉が生まれた日でも,自分の誕生日でも,水菜との大切な日でもない。

 墓碑銘を刻んだ日こそが幸福な日だったのだ。

 

 

 

 狂ったように飲んだ酒瓶のなかにはまだ酒は残っている。

 直哉がそれを飲む日がくるのか。幸福な日とはいつになるのか。

 

 

 

 

 

 

 

 

・いつまでも待つ

 

 

 藍「描き上げるかもしれないけど,でも,あいつだったら待つと思うよ」

 直「待つ?誰を?」

 藍「お前が来るまでさ」

 直「俺が来るのを?」

 藍「なんとなくだが,そんな気がする。

   そういった意味では,お前はゆっくり考えていても大丈夫だよ。。。。」

  「あいつはいつまでもお前を待ってくれるだろうから。。。。」

 直「いつまでも待つ。。。。。」

  「まるで。。。。。。」

  「王子は小さなツバメに言いました。おまえはもう南に行かなければならない」

 

 藍「それでもツバメは言いました。わたしはいつまでもあなたのそばにいます」

 直「俺が王子だったら無理矢理でも南に行かせるよ」

  「翼があるツバメを,凍え死になどさせない。。。。。」

 藍「そうだろうな。でもそれと同じくらい頑固に,圭はその場にとどまるだろう。

   まるで幸福の王子のツバメの様にさ」

 

 

 

 

 前述で,幸福な王子は直哉,圭はツバメと言った。

 それがこの文章に如実に表れている。

 これが稟にも反映されているようにしか思えない。

 直哉はツバメを無理矢理にでも南に行かせるといっている。

 才能のあるものを南にいかせる。どこかで聞いたことはないか。

 そう,ポール・ゴーギャンの死の直前に似ている。

 無理やり南追い出すことは,ゴーギャンを重ねる。

 

 

 

 

 圭「そんな難しく考えないでくれよ。

   いや,これは俺が勝手に思ってることだし,内心,直哉に無理強いなんて出来ない事だって知っている」

  「それでもさ。俺はいつまでも待っているから。だから今じゃなくてもいい」

  「俺は直哉と絵を描きたい。それだけでいいんだ」

  「それがいつになったとしてもさ」

  

 圭「でもさー,俺達ってば天才だから,俺達が切磋琢磨したらさー,多分世界的な有名な芸術家になっちゃったりするんだよー。

   もうしょうがないよなぁ。あははははは。」

 直「そんな甘かねえよ」

 圭「そんな事ないって。俺と直哉なら出来るよ」

 直「俺は親父をずっと見て来た。親父だってずっと売れない芸術家だった。

   ヤツの才能は本物だった。それでも世の中は簡単に認めてなんかくれない」

  「草薙健一郎という作家は,自分が愛する妻の死という,最大の転機を迎え『横たわる櫻』を完成させた」

  「想像も出来ない絶望感が,やつに神がかった作品を生み出させた」

  「ヤツにとって,人生でもっとも大切なもの,絶対に守らなければならないものこそ草薙水菜だった。

   そのために草薙健一郎は芸術家になったにすぎない」

  「にも関わらず,皮肉にも,その目的だったものが失われ,手段にしか過ぎなかった芸術だけが残った時に,その時はじめてヤツは世界的な芸術家となった」

  「芸術は皮肉なものだよ」

  「夢は人を喰らい。喰らった夢は,芸術という実を熟す」

  「熟した果実は,地に落ちて,人々を潤す」

  「それがどの様な果実であるかなど,分かりもせずに人々はその甘さだけを褒め称える」

 

 

 これも誰のことを指しているのか,デジャブのように感じる。

 全てが直哉とそして圭と稟に繋がっているようにしか思えない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 ・前に進む力

 自分が「描く」ことで,圭が画家として大きな成長の可能性があると考えて、直哉は再び筆を執った。

 直哉は6年間を経て前に進んだのだ。

 

 

 

 

 圭「迷走だって,前に進むための糧になる事だってあるんだよ」

  「いやさ,前に進む力が,大きく後退させる事だってあるって事だよ」

 

 

 

 

 これは直哉の6年間の空白,そして圭が亡くなってから今に至るまでのどちらにも含まれている気がする。

 6年間から再起させたのは圭。では,今度直哉を奮い立たせるのは?

 

 

 

 

 

 

・全速力で走らないと

 

 

 圭「俺はさ。お前がどれだけ天才なのか良く知ってる」

  「だからさ。。。。俺は全速力で走らないと追いつかないって話」

  「普通にしてたら,お前なんかに追いつけないよ。

   死ぬ気で走らないとお前の場所にはたどり付かない」

  「お前が走らなきゃいけなくなるような作品を,俺が作り出す番だ」

  「直哉がさ。前へ,前へ,走って,走って,走りまくりたくなる作品。

   そんな絵画を俺が作るんだよ」

  「お前は俺の遥か先を走っているよ。だってお前は天才だもの」

  「今,俺は命を削ってでも前に進まないと,お前と同じ場所には立てないよ」

  「過大評価?直哉は前にいるから,そんな風に思えるんだよ。

   俺の場所からしたら,お前はとてつもない存在だ」

  「だから,俺は力の限り,自分の限界以上の高みを目指す。。。。」

 

 

 

 

 直哉は全力で追いつかれる側になっていた。しかし,もう追いつこうとする人はいない。なぜなら,追い抜かれてしまったから。そして,直哉が追いかける番になったから。

 ここも直哉と稟と圭。3人を当てはめてみると繋がる気がする。

 稟は果たして,直哉が追いかけたくなるような作品を作っているのだろうか。

 直哉は命を削って,それに応えることが出来るのだろうか。

 

 

 

 

  圭「直哉は負けず嫌いだよ」

   「負けっぱなしでもいいなんて思わないよ」

   「お前は,どんなに時間がかかっても,どんなに遠回りしようが,絶対に負けっぱなしって事は無いよ」

   「必ず,追いついてくる。そして必ず抜き去るさ」

 

 

 

 

 すぐ絵画を描き始めたⅤ章の直哉では上記が当てはまらず???ってなったけど,今なら分かるよね。圭に,そして稟に負けてるんだもの。

 圭よりも上の賞を,健一郎,稟すら到達していない日本人未踏の賞が一つ残っている。

 これがリードだと信じている。

 

 

 

  圭「いいよ。いいよ。今の作品が仕上がったら,いくらでも身体なんて壊れたってさ」

 

 

 

 

 これは的中しないことを願って。。。。。。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

・才人と凡人

 

 香奈「才能は凡人を裏切りますが,技術は凡人を裏切らない」

   「努力で得た技術体系こそ,凡人の武器。

    凡人の刃だって,天才どもののど元に届くことがある」

   「才人は,天才を惑わす技を持っている。

    何故ならば,才人は凡人であるからです」

   「描くという行為,その無限とも思える様な反復。

    それだけが凡人が天才を凌駕出来る方法です」

 

 

 

 さて,才人とは誰か。技術を反復しているのは誰か。

 空白の期間,藝大時代が語られれば明らかになるだろう。

 

 

 

 

 

 

 

・因果交流の光のような芸術家「櫻の芸術家」

 

 

 

 吹「草薙さんは本当に因果交流の光のような画家ですね」

  「草薙さんは,他の芸術家との関わりによってこそ,化学変化のような劇的な変化をする」

  「草薙さんというのはそういう芸術家なのです」

  「草薙さんの絵は,まるで他の絵と因果によって輝く様なものですから。。。。」

  「圭さんが描く輝きをさらに輝かせるのは草薙さんで,草薙さんの絵をさらに輝かせるのは圭さんなのです」

  「だから安心して描けばいいです」

 

 

 

 

 

 他者を輝かせ,自分を輝かせる。しかし,輝かしてくれる友はいない。

 では,その代わりは?何回も言っていますが,一人しかいないと思います。

 吹が元に戻っていることから,このことも記憶に返っているかもしれませんね。

 

 

 

 

 

 

 

 

ようやくⅥ章についてです。

 

 

 

・健一郎と同じように非常勤,そして教諭となった直哉

 

 健一郎の過去をどれだけ知っているか分からないが,直哉は健一郎と同じ道を歩み始めている。非常勤講師として。

 しかし,物語の最後で教員となっている。これは健一郎と同じ道を歩ませないための藍の配慮か。健一郎の様に波乱万丈な人生を送って欲しくないからか。

 圭の葬式の日。直哉の想いを全て聞いたのが藍である。何か考えたのかもしれない。幸福の王子のような直哉を見て。

 

 健一郎と同じ道を辿るなら,学生の子に一目惚れしてとやかくあるかもなぁ。。。。

 

 

 

 

 

・二つの天才

 

 

 

 薄っぺらな天才は透けて見える。
 天才は才能を忘れさせる。

 

 

 それぞれ誰のことを指すのか。
 鳥谷が言っていたように
 薄っぺらな天才とは圭のこと,才能を忘れさせる天才とは直哉のこと。
 では稟は?

 

 真琴は直哉のことを稟よりも天才だと言った。

 それは才能を忘れさせる天才だから。

 だけど,その腕に天才と呼べる画力はない。なかった。果たして。

 

 

 

 

 

 

・フリッドマンは金になる仕事を行わない
 

 この合作の櫻の絵は将来金になると言っていた。

 表向きでは直哉の名前はない。

 しかし,これが直哉の作品であることは一部の人は見抜いていた。

 草薙直哉という男が手掛けたもの。
 これは直哉が将来,金になる,世界的な芸術家になるという暗示ではないか。

 

 

 

 

 

・因果交流の地点

 

 これは直哉のこと。 

 直哉はいつまでもこの地でいつまでも待っている,とフリッドマン言う。
 しかし,それは稟には伝えないでおく,と。

 


 稟はいつまでも日本という地を離れる直哉を待っているということ,と考えられる。

 画家としての彼を。いつまでも同じ地に縛られている彼を迎えには行かない,と

 

 

 この地は直哉がいる限り,因果交流の地点となる。

 皆がここから離れ,そして皆が集まる。

 事実,藍以外の関係者は皆いなくなっている。

 直哉がこの地から動き出さない限り,物語は動き出さないだろう。

 

 

 

 

 

 

 

・「約束された場所」とは

 

 稟が言っていたこの言葉。

 約束された場所とはどこのことを指すのか。

 あくまで予想だが,世界の頂きだと考えるのが妥当だろう。

 

 直哉と圭の二人で本来目指す場所だった所。

 稟は直哉をその場所まで引っ張って行きたい。
 稟と直哉の二人の天才が牽引する世界。
 しかしその夢は圭と直哉のもの。
 だから最終地点に稟はたどり着けないのかもしれない。

 

 

 しかし,この「約束」を稟が知っているあたりもポイントな気がする。

 本来知り得ないこと。やはり,何かある。

 

 

 

 

 

 

 

 

・咲崎桜子

 

 先程も述べたが,今,健一郎と直哉は同じ境遇にいる。
 その中で水菜と同じ立ち位置に来るのが誰なのか。

 屋上で出会った所から桜子が。。。。
 
 まぁ恋愛感情はないらしい。

 桜子ちゃんが一番ノーマルで一途で可愛いと思いました。まる。

 

 

 

 

 

 

・栗山奈津子

 

 うなぎ。

 

 

 

 

 

 

・ノノ未

 

 直哉とは過去に接点があるこの子。藝大時代も知っているらしい。メガネ。

 

 

 

 

 

 

・ルリヲ,鈴菜

 

 ロリコンじゃないけど,可愛いねぇ。。。。

 あの時は小学3年~6年だったかぁ。。。。

 見えん!!!!

 

 

 

 

 

 


・恩田寧

 

 圭との異父子。美術部に入りたいらしい。
 これがもしかしたら天才的な美術の持ち主で。。。。な展開もありか。

 この子はキーパーソンになりそう。

 

 

 

 

 

 

 

 

・雫のこと藍のこと夏目家

 

 雫は稟と一緒にいるよう
 それは何故なのか。やはり裏で能力を返すやりとりがあったに違いないと思う。
 雫は事故があってから最後の稟と一緒にいるシーンに至るまで一切出てこない。
 吹がいなくなるのも直哉に何も告げずにである。
 絵描き勝負をした仲なのに何もないのは何かあるでしょう。

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vs吹


 藍の気持ちは推し量れない。圭を失って。
 年上だから,我慢できる点はしてきたのだろう。
 前述したが,健一郎が言っていた全てを語ってくれる人,は藍が一番有力であろう。
 話したのか,話していないのかは分からないが。
 藍が校長と直哉を非常勤から教員にあげる約束をして他校に行ったのには様々な理由が考えられる。
 一つは直哉と一定期間距離を置くことで落ち着く時間,周りを見させる時間を作ること。
 一つは健一郎と違い,教員に縛ることで,一つの世界に縛り上げること。
 それが正しいのか,間違いなのか。

 今は分からないが,幸福の王子の様に幸福を分け与えて生きた高校時代までを後悔しているか,戻りたいか,と聞かれた時に「分からない」と答えた直哉。

 それを問いて,全てを聞いた藍。

 二人思惑は繋がっているのか。

 

 

 

 

 

 

 

・直哉のこと

 

 

 藝大は一浪して入っています。香奈も一緒に藝大に入っているはず。
 同じ一浪だからね。そこでなにがあったかは語られていません。
 また,ヒロインたちとの関わりも。
 里菜たちが東京の大学に行っている。直哉が一浪して非常勤。
 何か年齢やら時系列がごっちゃだからようわからん。
 けど大学は遠いし,何も恋愛関係がなかった,っていってるんだから間違いないはず。
 2社は就活したらしいけど,非常勤に落ち着いたのにはこれまた何かあるんでしょうね。
 

 


 右手は使えない。けど体を鍛え続けているのには理由があるのか。
 健一郎のような長い筆を振るうために。体全体を。
 
 健一郎はかつて左腕を折られた後も水菜のために片腕で絵を描き続けた。

 

 

 

 「絵描きは右手を残したら死んでない。
  殺すなら,両腕をもがないと絵描きは死なない。
  右手が残った絵描きが,何をしでかすか。。。。」

 

 

 まだ直哉には左手がある。5,6年体を鍛え続け,努力を積み重ねれば。
 

 


 天才は1,そしてそれに近づく才人は0.999999だと香奈は言う。
 直哉は天才ですら1ではない不完全なものだと言う。
 届きうるもの。その条件は何なのか。

 


 稟は直哉の中に燃え上がる炎があることを見ています。
 それはまだ芸術家として死んでいないこと。
 稟は鳥谷に対して,友達として最後に会ってくれて,という。
 でもまた戻ってくるとも言っている。
 その意味は何なのか。そして戻ってくるのはいつなのか。
 フリッドマンはこんな極東の地にいるべきでないと言っている。
 戻ってくるのは直哉が世界に羽ばたき,因果交流の地点として直哉が,直哉自身が稟を芸術家となり,交流の光として自覚していくのではないか。
 

 


 「作品が何のために生まれたのか,何のために作られたのか。
  我々が何のために作品を作るのか。
  それさえ見失わなければ問題ない。
  そこに刻まれる名が,自分の名ではないとしてもだ」

 

 

 

 


 それが分からなければ三流。分かったいまこそ直哉は芸術家としてスタートに立ったのだろう。

 

 

 

 この後直哉は櫻の森の下を歩む。

 

 櫻の森の上,下は天才と凡才の狭間かなぁ,と捉えました。

 櫻の森の上を舞う→天才故の迷走

 櫻の森の下を歩む→凡才故の着実な前進

 な気がしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

とまぁ長らく語ってきましたが如何だったでしょうか。

今思いつく限りババンッと書いてみました。

ここも考察出来るよね?とかここはこうなんじゃない?とかあったら是非ご指摘下さい。それだけこの作品が面白いんです。

ビジュアルアーカイブやら他感想サイト見てないので,自分の意見書きました。

間違ってたらそのうち修正します。

 

終わってみれば,どのヒロインがー

じゃなく,「草薙直哉」という男がただカッコイイなぁ,と。

直哉の物語であり,直哉に感情移入をするのは当たり前なんですが。

今回はこの男に惚れました。

 

 

この「サクラノ詩」はある意味未完成の神ゲーの気がします。

ゲーム内も伏線だらけでしたが,終わってみるとこのゲーム自体が伏線だった,というオチ。

 

素晴らしき日々」は完成された神ゲーでしょう。

こちらは完成されてないからこそまだ更なる物語があるのです。比較なんか出来ません。

 

続編「サクラノ刻」は制作が順調のようです。

すごーーーーーーーーーーーーーーーく楽しみです。

多分予約開始したら即予約に走るでしょうね。

 

 

エロ要素はいるの?と聞かれたら

いらない

と答えるでしょうね。

小説出してくれ。ほんと。

 

 

 喪失感も大きい作品ですが,この辺で。

まだまだやらん事いっぱいあるしな!!!!!

 

では,また次でお会いしましょう。

ばいちゃ☆

 

 

 

 

 

 感動をありがとう。

 

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その先へ